今回はこんな疑問に答えます。
社会人ともなれば、マイホームを持つことは人生の一つの夢ですよね。
でも「マイホームを持った途端とんでもない遠い部署に転勤になった!」という話を聞いたことはありませんか?
あなたの周りでもマイホームを購入したと思ったら、いつのまにか遠方に転勤になっていた、という人もいるかと思います。
せっかく人生最大の買い物とも言えるマイホームを購入したのに転勤になったら切ないですよね。
実際、マイホームを購入したら転勤を命じられやすいのか?という説を紹介していきます。
目次
マイホームを建てると転勤を命じられやすい現実
結論からいえば、マイホームを建てると転勤を命じられやすいというのは本当です。
あなたの周りにもいませんか?
意気揚々とマイホームを建てた(もしくは買った)のはいいものの、途端に転勤を命じられる方。
結局、まともにマイホームに住めるのは定年になってからという人・・。
大体、これには大きく2つの理由がありますので解説していきます。
理由①:マイホーム購入はキャリアアップする年齢に重なるから
マイホームを購入する年齢のときは、そもそも本人にとってのキャリアアップするときと重なる、という理由です。
ちなみに、マイホームを購入するときの具体的な年齢ってご存知ですか?
注文住宅の場合「30代」が48.4%、次いで「40代」が25.0%となっています。分譲戸建住宅の場合は、「30代」が51.3%で「40代」が22.5%、分譲マンションの場合は「30代」が51.7%で「40代」が26.5%と、いずれも30代でマイホームを持つ方が多いようです。
出典:家選びネット
上記のように30代が半数以上を占めていますね。
30代というと、新卒で入社し10年を過ぎたころで、仕事もある程度精通してくるころです。
組織としても、当然更にレベルの高い仕事を任せたいと考えます。
一つのところにいるのではキャリアアップはなかなか見込めませんからね。
そのため、30代という節目で転勤というのはよくあることなのです。
また、結婚し、子供が生まれる時期でもありますし、マイホームを持つことを決断する年代でもありますしね。
理由②:無理な人事要員リストには入りやすいから
やや後ろ向きな話にもありますが、現実問題としてこうした理由も存在します。
住宅ローンを背負うため、経済的に簡単には辞められない
家を買うということは大半の方が住宅ローンを背負うことになります。
住宅ローンは当然のことながら並大抵の期間ではありません。
数十年単位でローンを組むことも珍しくなく、定年後も支払うこともあります。
ローン=借金ともいえるので、完済するまでは収入源は非常に重要になります。
で、ある以上簡単に今の仕事は辞められないですし、辞められないということは比較的無理な人事も受け入れざるをえません。
となると、本人の意図しないような人事異動のリストに入ってしまうことになります。
人事異動はパズル。無理な人事を受け入れる者を重宝する
ぶっちゃけてしまうと、組織は無理な人事を受け入れる人材を貴重と考えています。
実際、人事異動というものは組織全体にわたる壮大なパズルに例えられます。
人事担当は、それぞれの経歴やスキルを考慮し、キャリアアップさせつつ、各部署がバランスを取れるように人事計画を考えています。
現在のパズルのピースを組み換え、組織全体がもっとも能力を発揮できるよう新たなパズルをつくるのです。
このパズル、みんながみんな人事異動を受け入れれば円滑に成立します。
しかし、誰か一人でも拒否をすれば、その代わりを見つけることになり、そしてその代わりを・・といったように一気に崩れることになります。
一つのピースが動かなかったり、別の場所に移動したがっていたら、いつまでも完成しませんよね。
そんなときにマイホームを買ったばかりでローンがあり経済的に辞めない人員は重宝します。
だって辞めないんですから、それはもう結構無理な人事を要求します。
誰か一人ごねたために、そうした方々が尻拭い要員として扱われることは往々にしてあります。
転勤自体の必要性が見直される時代がきている
そもそも、マイホームを建てる建てないに関わらず、転勤の必要性を考える時代になってきたのではないでしょうか。
いくら組織のためとはいえ、一人の人間の生活(ライフ)に大きな影響を与える転勤はメリットよりデメリットの方が目立ちます。
ちなみに、ITmediaビジネスオンラインのエン・ジャパン調べによると、転勤をきっかけに退職を検討する割合は半数以上にのぼるようです。
あくまで「きっかけ」ですので、実際に退職した人は少ないですが、それでも半数以上は退職を検討するようです。
「実際退職していないなら問題ないじゃん」という意見もあるでしょう。
ただ、退職せずとも退職を「検討する」というだけで、仕事に対するパフォーマンスは相当下がっているのではないでしょうか。
組織優先だから!と人事権を振りかざし、社員を単なるコマとしか扱わない組織には優秀な人は集まりにくいです。
組織の都合だからと無理やり人事をこねくり回すだけではなく、社員への「生活」へのフォローアップも併せて行わなければなりません。
社員一人ひとりのプライベートが満足されてこと、仕事に対してのパフォーマンスは上がるのですから。
慣習だからなんとなく、と転勤制度を見直さない組織は時代から取り残されるかもしれませんね。
心配なら転勤制度がない組織で働こう
身も蓋もないかもしれませんが、心配であれば転勤がない組織で働くのが一番です。
転勤がない=転勤にかかる一切のストレスがないということですから。
もちろん、人間関係は硬直する場合もありますが、組織内で配置変更を希望すれば済む話です。
希望しない配置になる可能性もありますが、転勤がないことに比べたら些細なことでしょう。
転勤と引き換えに得られるものが、自分にとってさほど大きくないと感じていますか?
そうであれば最初から転勤制度がない組織で働くべきでありますし、転勤族であれば転職した方が絶対いいですよ。
まとめ
マイホームを購入した途端に転勤することは実際あります。
それでもマイホームが欲しいという方は引き止めることはしません。
ただ、蓋を開けたら結局定年してから亡くなるまでのわずかな期間しか住めなかったという人を知っています。
買わなければよかった、後悔した、ということにはなってほしくありません。
大きな買い物になりますから、自分のライフプランや働き方とよく相談して後悔のないようにしてくださいね。
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