こんにちわ
今回は殴り殴られ愛情を確かめる系漫画である「可愛そうにね、元気くん」を紹介します。
単行本ジャケットが涙を流すキャラのアップでかなりインパクトが強いので、おそらく見覚えがあるのではないでしょうか。
この漫画はこんな方におすすめ
- 優しくするだけが愛情じゃないよ、という人
- Sっ気、もしくはMっ気(あるいは両方)がある人
- 加虐心を煽られることが好きな人
注意!
暴力描写に関する記述があるので、苦手な方はご注意ください。なお、若干のネタバレ要素も含みます
目次
基本情報
最初に基本情報です。
作品名 :可愛そうにね、元気くん
作者 :古宮海
ジャンル:青年漫画、ヤンデレ、メンヘラ
出版社 :集英社
掲載誌 :週刊ヤングジャンプ
発表期間:2019年3月7日
巻数 :既8巻 完結(2022年3月8日現在)出典:Wikipediaより
概 要
本ブログではヤンデレ漫画として加えているものの、おそらくその範疇を飛び越えている作品。
基本は恋愛漫画をベースにしているものの、ヤンデレ要素はもちろん、サイコ的な要素も含むかなりの問題作です。
正直、ジャンル分けするにはなかなか悩ましい作品ではあります。
この漫画、実は連載開始当初から気にはなっていなたものの、最近まで読んだことがありませんでした。
ヤンデレ&ダーク漫画好きな諸兄にはご満足頂けるかと。
あらすじ
本作は、好きな女の子がいるものの、何よりその子を傷つけた姿に興奮を覚えるという性癖を持った主人公:「廣田 元気(ひろた げんき)」を中心とした物語。
好きな女の子の名は「八千緑 七子(やちみどり ななこ)」です。
口には出せないものの、彼女が暴力で傷つく姿を妄想、イラストをしたためて心を落ち着けています。
あるとき、そのイラストがひょんなことから彼女本人に見られてしまうところから物語は動き始めます。
出典:「可愛そうにね、元気くん」第1巻より抜粋
どんな些細な出来事であれ、人を歪めてしまうことがある。
好きな人に、その人自身が痛めつけられているイラストを見られてしまったらどうなるでしょうか?
一般的な感覚であれば「気持ち悪い」や「怖い」といった印象を抱くかもしれません。
しかし、本作で想像の斜め上をいくまさかの展開が待っています。
イラストを見られたことから動き出す、主人公を取り巻く人間関係はまさに泥沼の極みと言ってもいいでしょう。
その先はぜひその目で確かめていただきたいところです。
見どころ
登場人物が全員ヤバイ二面性を持つ
まさにこのとおりです。
登場人物全員が内に秘めたヤバイ二面性を持っています。
例えば、下記は本作のトリックスターと呼べる存在で、クラスのアイドルである「鷺沢 守(さぎさわ まもる)」ちゃんです。
いきなりヤバイですね。
出典:「可愛そうにね、元気くん」第1巻より抜粋
彼女はじめ、周囲からは普通に見える彼らですが、その内にあるものは闇が深いといえます。
痛みを感じることでしか、世界に自分の存在を見いだせなくなった七子。
相手を支配することに何より幸福を感じるクラスのアイドル的存在の守。
肉親に愛情以上の感情を抱く七子の弟である八千緑 励一(やちみどり れいいち)
そして、相手を痛めつけることで愛情を表現する主人公、元気。
三者三様の歪んだ心を持ちながら、薄氷の上を渡るように物語は展開されていきます。
暴力描写はおそらくトップクラス
作中、ところどころかなり際どい暴力的描写が出てきます。
(主に七子と元気が被害者ですが)
さすがにその描写は載せられないのでご了承ください笑
ただ、苦悶に満ちた表情や、流す涙や血の描写は、その気が無くともゾクッと怖気を覚えるものがあります。
傷つけられることに苦しむ一方、心の奥底では喜びを感じているその表情を描けるのは本作者だけでしょう。
下手をすれば同人誌か?とも呼べるほどの描写であり、青年漫画としては結構ギリギリなラインを攻めています。
クライマックスがグッドエンドかバッドエンドは読み手次第
本作、8巻で完結ということもあり、テンポよく読みすすめることができます。
ただ、クライマックスがグッドエンドかバッドエンドかはおそらく読み手次第だと感じました。
暴力や支配に満ちた青春時代を経て、クライマックスの舞台は10年後に移ります。
元気は相変わらず暴力的なイラストを描いていますが、いち社会人として生活しています。
そんなあるとき、定食屋で働く七子と偶然出会います。
10年越しの出会い、そこで元気にもたらされるのは救いか、それとも。
クライマックスはぜひご自身で読んでみてください。
Youtubeのヤングジャンプ公式チャンネルでPV放映中!
単行本の発売にあわせてPVがYouTubeで公開中です。
七子役には悠木 碧さん、元気役には石谷 春貴さんという人気声優が演じています。
やはりボイスが付くと命が吹き込まれたようで良いものですね!
まとめ
正直、本作は万人におすすめできるものではありません。
うかつに読んでしまうと、やや気分を害される恐れもあるかもしれません。
ただ、青春時代ならではの泥沼な人間模様や、ヤンデレ&ダークな漫画が好きな方にとっては刺さるのではないでしょうか。
ここまでニッチな部分を見事に付いてくる傑作はそうそう無いかと思います。
ぜひ、一度手にとって読んでみてはいかがでしょうか。
それでは。
↓全8巻セットもお買い得ですのでよろしければどうぞ~
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